ベトナムコーヒーがまずいと感じてしまって、ちょっと苦手意識がある方もいると思いますよ。香りは好きなのに、甘さや苦みの強さが合わずに戸惑うこともありますね。
この記事ではベトナムコーヒーをまずいと感じやすい理由と、味の特徴や現地とカフェでの違いをやさしく整理します。
読めばベトナムコーヒーをまずいと感じにくくする飲み方や、自分好みに近づけるコツが分かります。
まずは先入観を少し横に置いて、気になるポイントから一緒にチェックしていきましょう。
ベトナムコーヒーはまずい?
はじめてベトナムコーヒーを飲んで、思ったより苦くて甘くて「これはまずいかも」と感じた人もいるかもしれません。いっぽうで、あの独特のコクと香ばしさがやみつきになるという声も多いでしょう。ここでは「ベトナムコーヒー まずい」と感じやすいポイントを整理しながら、好みに合わせた向き合い方を考えていきます。
ロブスタの風味と苦みの理由
まずは、ベトナムコーヒーのベースになる豆の特徴から見ていきましょう。
ベトナムコーヒーには、ロブスタ種と呼ばれる豆がよく使われます。ロブスタ種はアラビカ種よりも、苦みと香りがぐっと強く感じられるタイプでしょう。
このロブスタ種は、深めに焙煎されることも多いです。深煎りとロブスタの組み合わせで、焦げたような香りや、力強い苦みが前に出やすくなります。
ふだん、軽やかな浅煎りや、酸味がやさしいアラビカを飲み慣れている人ほど、このギャップがきつく感じられるでしょう。そこで「ベトナムコーヒーはまずい」と受け取ってしまうこともあります。
ロブスタ特有のワイルドな香りは、慣れるとクセになる一面もあります。まずは、豆の違いによる驚きだと知っておくことがポイント。
練乳の甘さとのバランスのこと
次に、多くの人が驚く「甘さ」の理由を整理します。
代表的なベトナムコーヒーの一つが、練乳を合わせたカフェスアダーです。濃く抽出したコーヒーに、とろりとしたコンデンスミルクをたっぷり入れる飲み方でしょう。
練乳は、ふつうの砂糖入りミルクよりも甘さが強く、コクも濃厚です。そのため、ロブスタの苦みと合わさると「すごく重い一杯」に感じられることがあります。
甘いものが得意でない人は、一口目で「甘すぎてまずい」と感じてしまいやすいです。とくに暑い場所で甘いアイスを一気に飲むと、途中でつらくなることもあるでしょう。
オーダーできるお店なら、練乳少なめや、砂糖控えめで頼んでみるのも一つの手です。甘さの調整を意識すると、印象がかなり変わることがポイント。
粉っぽさと渋みが出る仕組み
ここでは、「粉っぽい」「渋い」と感じる理由を見ていきます。
ベトナムコーヒーでは、フィンと呼ばれる金属フィルターで、じっくり時間をかけて抽出する方法がよく使われます。ドリップよりも、やや粗い粉で、濃くゆっくり落とすスタイルでしょう。
このとき、粉の挽き目が合っていないと、雑味や渋みが出やすくなります。フィルターのすき間から微細な粉が落ちると、口あたりが粉っぽく感じられることもあるでしょう。
また、長時間抽出しすぎると、コーヒーの成分が出過ぎて、エグみや渋みが前に出ます。慣れていないと、「ただ苦いだけでまずい」と感じやすくなるポイントです。
好みに合わないと感じたときは、抽出が濃すぎた可能性も考えてみると安心です。作り方のクセを知ると、見方も少しやわらぐことがポイント。
味が合わないと感じる理由
ここからは、なぜベトナムコーヒーが「自分には合わない」と感じやすいのかを、好みや飲む場面の違いから整理していきます。自分の普段のコーヒーとのギャップを知ると、苦手意識の正体が見えやすくなるでしょう。
焙煎の深さと香りの出方
まず、焙煎の深さが印象に与える影響を見ていきます。
ベトナムコーヒーは、かなり深めの焙煎で仕上げられることが多いです。深煎りは、苦みと香ばしさが強く出る一方で、繊細な酸味や軽さは影に隠れやすいでしょう。
浅煎りが好きな人にとっては、この重さが「焦げたような味」に感じられることもあります。香りもスモーキーに寄りやすく、華やかな果実感とはかなりちがう世界観です。
こうした方向性の違いを知らないまま飲むと、「いつものカフェのコーヒーと全然ちがう、まずい」とショックを受けてしまいやすいです。実際は、スタイルが大きく異なるだけでしょう。
自分の好みが浅煎り寄りなら、「ベトナムコーヒー=重めのごほうび」と割り切ると気持ちが楽になります。焙煎の方向性を理解することがポイント。
氷と薄まり方の影響
次に、アイスで飲むときに起こりやすい失敗を整理します。
ベトナムのカフェや屋台では、氷をたっぷり入れたグラスに、濃いコーヒーと練乳を注ぐ飲み方がよく見られます。最初の一口は、甘くて濃厚で、デザートのように感じられるでしょう。
ただ、ゆっくり飲んでいるうちに、氷がどんどん溶けていきます。そうなると、甘いだけでコクがぼやけた味に変わり、「薄まった甘さがまずい」と感じてしまうことが多いです。
氷が多すぎたり、飲むペースがゆっくりすぎたりすると、この薄まり方が目立ちます。最後のほうだけ、残念な味になることもあるでしょう。
ゆっくり楽しみたいときは、氷少なめで頼んだり、グラスのサイズを小さめにしたりしてみると安心です。氷との付き合い方を意識することがポイント。
好みと飲む場面の違い
ここでは、好みやシーンの違いから、ギャップが生まれる理由を考えます。
ベトナムコーヒーは、「飲み物」というより、少し「甘いデザート」に近い感覚で楽しむ人も多いです。食後の締めや、おやつの時間にぴったりのポジションでしょう。
いっぽうで、「仕事中にさっと飲む、軽い一杯」として選ぶと、重さばかりが気になってしまいます。集中したいときに、甘くて濃い一杯は合わないこともあるでしょう。
自分がどんな場面でベトナムコーヒーを飲んだのかを振り返ると、「まずい」と感じた理由が少し見えてきます。合わないタイミングだった可能性もあるわけです。
デザート感覚で楽しむ日と、作業用の一杯を分けて考えると、気持ちのすれ違いが減ります。シーンに合わせて選ぶことがポイント。
ベトナムコーヒーの口コミの傾向
ここからは、ベトナムコーヒーに対する口コミの傾向を眺めながら、「好き派」と「苦手派」の違いを整理していきます。自分の感想が少数派でも、あまり気にしなくてよいのだと分かると、少し安心できるでしょう。
ベトナムコーヒーの口コミの読み方
まず、口コミをチェックするときの視点を整えてみましょう。
ベトナムコーヒーの感想を見ていると、「最高においしい」「甘くて幸せ」という声と、「苦くて甘くて重い、まずいと感じた」という声が、はっきり分かれることが多いです。
この差は、その人が普段どんなコーヒーを飲んでいるかで、大きく変わります。スタバのラテが好きな人と、ブラックの浅煎りが好きな人では、感じ方がまったく違うでしょう。
口コミを見るときは、好みが自分に近そうな人の感想を探すのがおすすめです。普段飲んでいるメニューが似ている人の言葉ほど、参考になりやすいでしょう。
「みんなが絶賛しているから、自分も好きにならなきゃ」と思う必要はありません。口コミは、自分の好みを知るヒント程度に見ることがポイント。
好き派と苦手派の声の違い
次に、好き派と苦手派が、それぞれどんなところを見ているのかを整理します。
好き派の多くは、「とにかく香ばしくて、甘くて濃厚」といった点をほめています。デザート感のあるコーヒーが好きな人には、ベトナムコーヒーはぴったりでしょう。
また、「ゆっくり氷で薄まりながら、最後まで変化を楽しめる」という声もあります。長く座って、のんびりおしゃべりするときには、心地よい相棒になるわけです。
いっぽう苦手派は、「甘すぎて重い」「香りが独特で、正直まずい」と感じたポイントを挙げます。慣れない香りや、舌に残る甘さが、ストレスになることもあるでしょう。
どちらの声も、その人の正直な感想です。自分はどちら寄りなのかを、ゆっくり確かめていけば十分でしょう。
「好きか嫌いか」の二択ではなく、「この飲み方ならアリ」という落としどころを探す姿勢がポイント。
初めてに向く飲み方の提案
ここでは、初めてベトナムコーヒーに挑戦する人向けの飲み方を考えます。
最初の一杯から、現地そのままの甘さや濃さに挑むと、びっくりしてしまうことがあります。とくに甘いものが得意でない人は、負担が大きいでしょう。
初めてなら、サイズを小さめにしたり、友人とシェアしたりする飲み方もあります。ひと口目のインパクトを確かめるつもりで、肩の力を抜いて試せるでしょう。
オーダーできるカフェであれば、「少し甘さ控えめで」とお願いしてみるのも安心です。お店の人が、バランスを見ながら作ってくれることも多いでしょう。
「いきなり本場全開」ではなく、「ライトめなベトナムコーヒー」から入ると、苦手意識を持ちにくくなります。初回は、ハードルを少し下げてあげることがポイント。
現地風とカフェ風の違い
ここからは、現地の屋台や喫茶店で飲むベトナムコーヒーと、日本や海外のカフェでアレンジされたベトナム風コーヒーの違いを見ていきます。どちらを飲んだのかによって、「まずい」「おいしい」の理由も変わってくるでしょう。
カフェスアダーとは
まず、代表的なメニューであるカフェスアダーを整理します。
カフェスアダーは、濃く抽出したコーヒーに、コンデンスミルクを合わせ、氷をたっぷり入れて飲むスタイルです。甘さと苦みがぎゅっと詰まった、ベトナムコーヒーの定番でしょう。
コンデンスミルクが多いほど、デザート感は強くなります。甘さを期待して頼んだ人には、うれしい一杯になるでしょう。
しかし、期待していたより、ずっと重く感じることもあります。軽いアイスラテのイメージで注文すると、「あれ、これは思っていたのと違う」と戸惑うかもしれません。
カフェスアダーは、「軽いコーヒー」ではなく、「甘い濃厚コーヒー」と理解して選ぶと、ずれが減ります。名前だけでなく、中身のイメージを持つことがポイント。
フィン抽出と氷の使い方
次に、抽出方法と氷の扱いで変わる味わいを見ていきます。
現地風では、フィンと呼ばれる金属フィルターをカップにのせ、その上に粉を入れて、ゆっくりお湯を注ぎます。ぽたぽたと落ちるコーヒーを待つ時間も、ベトナムコーヒーの楽しみ方でしょう。
この抽出は、とても濃く出るのが特徴です。氷やミルクと合わせて、ちょうどよいバランスになるように設計されていると言えるでしょう。
氷をたくさん入れるのは、暑い気候で長く楽しむためでもあります。ただ、そのまま日本で真似をすると、薄まり方が気になり、「最後だけまずい」と感じることもあるでしょう。
カフェ風では、氷の量を控えめにしたり、エスプレッソマシンで抽出したりして、飲みやすく調整しているお店も増えています。抽出と氷のバランスが、味の印象を大きく変えることがポイント。
ブラックと練乳の比率
ここでは、ブラック部分と練乳の比率による違いを整理します。
現地では、お店や屋台ごとに、ブラックと練乳のバランスが少しずつ違います。甘さが強い店もあれば、苦みを立たせる店もあるでしょう。
ブラックが多いと、苦みと香ばしさがしっかり出ます。ロブスタ好きには、満足度の高い比率でしょう。
練乳が多いと、苦みはやわらぎ、ミルクキャラメルのような味わいが前に出ます。甘党にはうれしい一杯ですが、苦手な人には「甘くてまずい」と感じられることもあります。
どちらが正解というわけではなく、自分の好みに合う比率を探す旅だととらえると、気持ちが少し軽くなります。比率の違いを楽しむスタンスがポイント。
まずいと感じた時の手直しの選び方
最後に、「ベトナムコーヒーを頼んでみたけれど、正直まずいと感じてしまった」というときに、少しでも好みに近づける手直しの方法をまとめます。せっかくの一杯なので、自分に合う形に寄せてあげましょう。
練乳の量の目安
まず、甘さがきついときにできる調整から考えます。
すでに提供されたカップが甘すぎると感じたら、一気に飲み進めず、まずは氷を少し足して味をならす方法があります。少し時間をおいて、全体をよく混ぜると、甘さの角がやわらぐでしょう。
お店によっては、ミルク多めで作られていることもあります。次回からは「甘さ控えめで」と伝えてみると、自分に近いバランスに調整してもらえるでしょう。
家で作る場合は、最初から練乳を入れすぎないようにするのが安心です。スプーン1杯から始めて、足りなければ少しずつ増やしていくやり方がおすすめ。
甘さは、足すのは簡単で、引くのはむずかしいものです。控えめスタートで様子を見ることがポイント。
抽出時間と挽き目の見直し
次に、苦みや渋みが気になるときの見直しポイントを整理します。
家でフィンを使っている場合、抽出時間が長すぎると、えぐみや渋みが出やすくなります。ぽたぽた落ちるペースを見ながら、あまりにも時間がかかるときは、調整が必要でしょう。
粉の挽き目が細かすぎると、お湯の通りが悪くなり、過抽出になりやすいです。味が重たく、舌に残る苦みが強くなってしまうでしょう。
いちど苦すぎると感じたら、次は少し粗めに挽いてみると印象が変わります。抽出時間も短めを意識すると、まろやかさが出やすいでしょう。
「まずかった」という経験も、次の一杯のヒントになります。抽出と挽き目をメモしておくことがポイント。
氷とミルクの足し方
最後に、すでに手元にある一杯を、できる範囲で飲みやすくする工夫を考えます。
味が濃すぎると感じたときは、氷や無糖のミルクを少し足してみる方法があります。急に大きく薄めず、少しずつ足していくと、好みのラインを探りやすいでしょう。
アイスの場合、氷を足すときは、一度よくかき混ぜてから味見をすると安心です。混ざりきっていない状態で判断すると、薄まり方を読み違えることがあるでしょう。
ホットであれば、あたためたミルクを少量ずつ足すと、苦みがやわらぎます。甘さをこれ以上増やしたくないときにも、使いやすい手です。
「まずい一杯」で終わらせず、自分なりに一歩手前まで寄せてみる姿勢があれば、次のチャレンジもしやすくなります。小さな手直しを恐れず試してみることがポイント。
まとめ
この記事ではベトナムコーヒーがまずいと感じる理由を、やさしく整理しました。あわせて味の調整方法も、初心者向けにまとめました。
たとえば次のポイントを意識すると、自分に合う濃さや甘さを見つけやすくなります。
- 抽出時間や氷の量を少し変えて、苦味や薄さのバランスを整えるのがおすすめ。
- 練乳や砂糖を少しずつ減らして、自分の舌に合う甘さを探るのが目安。
- ミルクや水で割り方を調整して、重さをやわらげながら香りを楽しむのがポイント。
無理に好きになろうとせずに、自分が落ち着く飲み方を選んで大丈夫です。現地風の味が合わないと感じた時は、カフェラテや他のメニューに切り替えてみましょう。
今日の記事をヒントにしながら、次の一杯を少し楽しみやすくなると良いでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

