「紅茶の入れ方をティープレスで試してみたいけれど、むずかしそう」と感じている方も多いと思います。ポットや急須に慣れていると、新しい道具はハードルが高く見えますよね。ですが、基本の流れさえ一度決めてしまえば、ティープレスは家でカフェ気分を作りやすい、心強い道具になります。
すでにコーヒー用のフレンチプレスを持っていて、「紅茶にも使えるのかな?」と気になっている方にもティープレスはぴったりです。ガラス越しに色の変化が見えたり、抽出時間をタイマーで管理できたりするので、「いつも同じ味」に近づけやすいのが魅力です。
この記事では、ティープレスでいれる紅茶の基本レシピと、朝・夜・来客時などシーン別の楽しみ方をまとめます。ティープレスならではのメリットを押さえつつ、「毎日のどこに紅茶時間を差し込むか」をイメージしやすいように整理していきます。最後に、ティーバッグしかない日でもティープレスを活用するコツも触れますね。
ここで紹介する量や時間は、あくまで執筆時点の一般的な目安です。お使いの紅茶パッケージに書かれている表示や、メーカーの公式案内もあわせて確認しながら、ご自分の好みに合わせて調整してください。同じ条件で試してみて、「自分はもう少し濃いほうが好き」「この茶葉は短めが合う」など、少しずつメモをとっていくと、自分だけのレシピ帳ができあがります。
ティープレスそのものの基本構造や、湯温・時間の考え方を先に知っておきたい方は、姉妹記事のティープレスの基本3手順の記事も参考になります。ここでは、その内容に紅茶ならではの視点を足しながら、「家カフェ」のイメージでお話ししていきます。
紅茶の入れ方をティープレスで楽しむメリット
まずは、そもそも紅茶の入れ方をティープレスで決めてしまうメリットから整理しておきます。道具の良さを知っておくと、「今日はティープレスを使おう」と思えるきっかけが増え、結果的に紅茶時間そのものが生活の一部になりやすくなります。
茶こし要らずで片づけがラクになる
ティープレスは、本体の中で抽出とこし作業を完結できるので、茶こしを別で用意する必要がありません。抽出が終わったらフィルターを押し下げ、そのまま茶葉を閉じ込められるので、カップに茶葉が流れ出にくいのも安心ポイントです。
茶こしを使う場合、「茶葉を量る → 急須やポットに入れる → 茶こしでこす → 茶こしを洗う」という流れになりますが、ティープレスなら「本体に茶葉を入れる → 抽出 → プレスして注ぐ → 本体を洗う」で完結します。洗い物がひとつ減るだけでも、忙しい日や疲れている夜には大きな違いですよね。
茶葉を捨てるときも、フィルターを外してスプーンでまとめてすくえばOKです。ガラス部分はスポンジでさっと洗うだけでよく、細かいパーツを分解して洗う必要がほとんどないので、「後片づけが面倒で続かない」という方ほど味方になってくれます。
茶葉の細かいタイプを使ってもフィルターが受け止めてくれるので、「この茶葉は茶こし向きかな?」と悩まずに、家にある紅茶をそのままティープレスに回しやすいのもメリットです。
色と香りが見えるから「家カフェ感」が出やすい
透明なティープレスを使うと、お湯が少しずつ紅茶色に変わっていく様子が見えます。この「色の変化が目に入る時間」が、家の中でもカフェのような気分を作ってくれます。タイマーが鳴るまでの数分も、ぼんやりとガラス越しの色を眺めているだけで、ちょっとしたリセット時間になります。
カップやマグカップも、お気に入りのものを2〜3個決めておくとさらに気分が上がります。朝用にはシンプルなマグ、夜用には少し落ち着いた色のカップなど、時間帯や気分で使い分けるだけでも「家カフェ感」はぐっと高まります。ティープレスとカップをセットでトレーに乗せれば、そのままテーブルやデスクに持って行けて、見た目もすっきりします。
また、透明なガラスは残量が一目で分かるので、「あとどれくらい飲めるかな?」と確認しやすいのも実用的です。仕事や勉強の合間に少しずつ飲みたいときも、ティープレスを手元に置いておけば、「お茶を淹れに行く」ハードルが下がります。
忙しい日こそ、道具の見た目から気分を上げるのも大切です。お気に入りの紅茶とティープレスをセットで出しておくと、「淹れるのが面倒」という気持ちが少し軽くなるでしょう。
紅茶の入れ方をティープレスで決める基本レシピ(1人分)
次に、ティープレスで紅茶を淹れるときの基本レシピを1人分で決めておきましょう。一度「自分の定番レシピ」を作ってしまえば、あとは茶葉や時間を少しずつ調整するだけで応用がききます。
ストレートティー向けの基本手順
まずは、ストレートティーの基本手順です。ここでは、1人分150〜200mlを目安にしています。
① ティープレス本体とカップに熱湯を少し入れて、30秒ほど予熱する。
② お湯を捨てて、茶葉をティープレスへ入れる(1人分150〜200mlに対して2〜3gほど)。
③ 沸騰直後のお湯を静かに注ぎ、フタをして2〜4分ほど待つ。
④ 好みの濃さになったら、フィルターをゆっくり押し下げる。
⑤ カップに注ぎ切って、残りは別の容器に移す。
ポイントは、「お湯の温度」と「時間」を毎回そろえることです。やかんが沸騰したら、いったん火を止めてすぐに注ぐ、電気ケトルなら沸騰後にタイマーをスタートするなど、自分なりのルールを決めておくと再現しやすくなります。
最初はやや短めの時間からスタートして、濃さが物足りなければ30秒ずつ延ばしていくと、自分のちょうど良いラインが見つかりやすくなります。逆に「少し渋い」と感じたら、次回は30秒短くしてみましょう。茶葉の種類やメーカーによってもベストな時間は変わるので、「この茶葉は3分が好き」「この茶葉は4分が安定」など、メモしておくと便利です。
茶葉の量も、キッチンスケールで一度量ってみるのがおすすめです。「ティースプーン山盛り1杯=約何グラムか」を最初に確認しておくと、忙しい日はスプーンでサッと量れるようになります。
ミルクティーにする日の少し濃いめレシピ
ミルクティーにしたい日は、同じ湯量でも茶葉を少し増やしておくとバランスが取りやすいです。たとえば1人分200mlなら、茶葉3〜3.5gを目安にして、3〜4分抽出してみてください。ミルクが加わると味がやわらぎ、ストレートよりも薄く感じやすいので、最初から少し濃いめに仕上げるイメージです。
ミルクは温めたものを先にカップに少量入れ、そのあとに紅茶を注ぐと、分離しにくく口当たりもやわらかくなります。レンジで温めるときは、沸騰させず「ほんのり温かい」くらいで止めると、ミルクの甘さを感じやすくなります。
甘さを足すときは、一度ストレートで味を確かめてから、砂糖やはちみつを少しずつ増やすと失敗しにくいですよ。ミルクティーは、最初からたっぷり砂糖を入れてしまうと、紅茶の風味が分かりにくくなることもあります。「少し物足りないかな?」くらいで止めておいて、二杯目で微調整するイメージだと、自分の好きな甘さに近づきやすくなります。
茶葉選びも、ミルクティー向きのしっかりしたタイプを選ぶと相性が良いです。アッサムやウバ、セイロンのブレンドなど、パッケージに「ミルクティーにおすすめ」と書かれているものを一つ決めておくと、レシピが安定します。
シーン別・紅茶の入れ方をティープレスでアレンジする
基本レシピが決まったら、あとはシーンに合わせて少しずつアレンジしていく段階です。ここでは「忙しい朝」「夜のリラックスタイム」「来客・おやつ時間」の3つに分けて、ティープレスの活かし方を見ていきます。
忙しい朝に5分で用意する「ながら紅茶」
朝は、手順を減らすほど続けやすくなります。前日のうちに茶葉を計っておき、朝はお湯を沸かして注ぐだけにしておくと、眠い頭でも動きやすいでしょう。ティープレス本体とカップをセットでキッチンカウンターに出しておき、ケトルのスイッチを入れたらすぐ予熱に入れる、という流れを習慣にしてしまうのも一案です。
沸騰したお湯で本体とカップをさっと温めたら、茶葉を入れてお湯を注ぎ、そのままタイマーを3分にセット。身支度の途中でタイマーが鳴ったら、プレスしてカップに注ぎ、残りは保温ポットに移しておけば、二杯目までスムーズです。朝食のパンやフルーツと一緒にテーブルへ運べば、慌ただしい朝でも「飲み物だけは落ち着いている」時間が生まれます。
朝用の紅茶は、爽やかで渋みの少ないタイプを選ぶと、空腹時にも飲みやすくなります。柑橘系のフレーバーティーや、ほんのり甘い香りのするブレンドティーなど、自分の「朝の定番」をひとつ決めておくと、その香りだけで一日のスイッチが入りやすくなります。
夜のリラックスタイムはカフェイン控えめで
夜は、カフェイン控えめの紅茶や、ルイボスなどのハーブティーでティープレスを使うのもおすすめです。ルイボスティーなどは、紅茶より長めの4〜6分にしても飲みやすいものが多いので、パッケージ表示を参考にしながら時間を調整してみてください。
寝る前の時間に飲む場合は、「たっぷり飲む」のではなく、小さめのカップでゆっくり味わうようにすると、身体が温まりすぎず負担も少なくなります。読書や動画視聴のおともに、少し濃いめに淹れたノンカフェインのハーブティーを用意するイメージです。
照明を少し落として、カップも濃い色のものに変えると、同じお茶でも印象が変わります。お気に入りのブランケットやクッションとセットで整えておくと、「ティープレスをセットしたら、今日はそろそろ終わり」と一日の区切りにしやすくなります。リラックスタイム用の「夜専用ティープレス」を決めても良いですね。
来客やおやつ時間のちょっとしたおもてなしに
来客のときは、2〜3人分をまとめていれて、テーブルでプレスするスタイルも喜ばれます。ガラスのティープレスなら、抽出中の色の変化も会話のきっかけになります。「そろそろ飲み頃なのでプレスしますね」と一言添えるだけで、小さな演出になります。
焼き菓子やチョコレートに合わせるなら、渋みが出にくい大きめのリーフティーを選ぶと相性が良いです。ダージリンやアールグレイなど、香りがはっきりしたものは、甘いお菓子ともバランスが取りやすくなります。「今日はこの茶葉を使いますね」とパッケージを見せながら淹れると、ちょっとしたカフェのような雰囲気になりますよ。
おやつ時間は、あえて少し濃いめに淹れてミルクを足したり、蜂蜜をひとさじ加えたりして、デザート代わりの一杯にするのもおすすめです。ティープレスなら、2杯目をストレートで、3杯目をミルクティーに、といった楽しみ方もしやすいので、「同じ茶葉で味を変える遊び」が生まれます。
紅茶の入れ方をティープレスで決めるときのチェックポイント
ここからは、ティープレスで紅茶を淹れているときによく出てくる「なんとなくうまくいかない」を分解していきます。うまくいかないときの原因をざっくり整理しておくと、自分で微調整しやすくなります。
渋い・薄い・ぬるいを分けて直す
なんとなくおいしくないときは、「渋い」「薄い」「ぬるい」のどれが一番気になるかを分けて考えると、原因に近づきやすくなります。渋いときは時間を30秒短くするか、茶葉を少し減らしてみましょう。薄いときは茶葉を0.5gほど増やすか、湯量を気持ち少なめにしてみてください。
渋さと薄さが同時に気になるときは、「お湯の温度」が高すぎたり低すぎたりすることもあります。電気ケトルを使う場合は、沸騰してから少し置いて温度を下げてみる、逆に少し長めに沸かして十分に熱い状態で注いでみるなど、1つずつ条件を変えてみると違いが見えやすくなります。
ぬるいと感じる日は、予熱不足のことが多いです。本体とカップの両方をしっかり温めてから淹れるだけでも、印象が変わります。やかんからティープレスに直接注ぐのではなく、一度カップに通して戻すなど、動きを決めておくと失敗が減ります。冬場は、カップを2回予熱しておくと、最後まで冷めにくくなります。
うまくいかなかったときに、原因を一つに絞り込もうとすると難しく感じますが、「今日は時間をいじった」「今日は茶葉の量だけ変えた」と、1回1回テーマを決めて試してみると、自分なりの答えが見つかりやすくなります。
ティーバッグしかない日でもティープレスは使える
家にあるのがティーバッグだけの日でも、ティープレスは役立ちます。ティーバッグをそのまま本体に入れ、普段どおりお湯を注いで時間になったらプレスしましょう。茶葉が自由に動くわけではありませんが、カップの数が多いときに一気に淹れたい場面では助かります。
2〜3個のティーバッグをまとめて入れて、人数分のカップに分けるときにも便利です。ティープレスをそのままテーブルに置いて、「そろそろ濃くなってきたので、最後まで注ぎ切りますね」と声をかければ、紅茶の濃さをみんなで共有できます。
ただし、フィルター部分にタグやホチキスが引っかからないよう注意してください。心配なときは、タグを切るか、ティーバッグの紐を外してから使うと安心です。金属部分がガラスに当たるのが気になる場合は、一度マグカップで抽出してからティープレスに移す方法もあります。
ティーバッグの表示どおりの時間で淹れても物足りないときは、ティープレスの中で30秒だけ長めに置いて様子を見るなど、小さな工夫で味の印象が変わります。「リーフティーがないから今日はやめておこう」ではなく、「ティーバッグの日はティーバッグなりの楽しみ方」と割り切ってしまうと、紅茶時間のハードルがぐっと下がります。
コーヒー用のフレンチプレスを紅茶に使う場合の注意点や、器具のお手入れ方法は、別記事の紅茶をフレンチプレスで淹れるコツの記事で詳しくまとめています。道具を兼用するときは、こちらも併せて確認しておくと安心です。
まとめ:紅茶の入れ方をティープレスで決めて「いつもの一杯」を家カフェ時間に
紅茶の入れ方をティープレスで整えるときは、「カップの大きさに合わせた湯量」「1人分に茶葉2〜3g」「沸騰直後のお湯で2〜4分」が、家カフェ向けの分かりやすい出発点になります。そこから、ミルクティーの日は茶葉を少し増やし、夜はカフェイン控えめの茶葉に変えるなど、シーンに合わせて小さく調整していきましょう。
ティープレスの良さは、「色が見える」「手順がシンプル」「片づけがラク」という3つに集まります。朝はながら紅茶で目を覚まし、夜はノンカフェインで一息つき、週末は来客と一緒にテーブルでプレスする――そんなふうに、同じ道具を一日じゅう、いろいろな場面で使い回せるのが魅力です。
基本の流れが一度決まってしまえば、朝の1杯も夜のひと息も、ティープレスひとつで整えられるようになります。完璧な一杯を目指すのではなく、「自分がほっとできる味」を少しずつ探していく気持ちで、無理のないペースで家での紅茶時間を育ててみてくださいね。


